「ウィキペディアタウンもりまち」の開催をきっかけに充実してきた「沿革」を活用する為に作成された「ウィキ町史ビューア」をはじめ作成したデータ等を、「ウィキ町史プロジェクト」としてさらなる発展を模索しております。
なお、森町の素晴らしい歴史資産のアーカイブ以外の主な活動は、「もりまちデータ化プロジェクトとは?」をごらんください。

当初、LODチャレンジ2014へのアイデア応募だけの予定だったものが、アイデアを話ししていたその数時間後には「ウィキ町史ビューア」が完成していたという素晴らしいスピード感により始まった「ウィキ町史プロジェクト」の現状を紹介します。

一般的ではない表現等もありますが、ご了承ください。

 

「ウィキ町史」の語源と由来

「ウィキ町史」の「ウィキ」は「ウィキペディア」の語源と同じくハワイ語の「Wiki=急ぐ・早い・迅速な」から来ています。
町の歴史を「市町村史」を初めとした、「難しそうな本」ではなく、「いつでも」「どこでも」「簡単に」。
従来の「市町村史」と異なり、「ウィキペディアタウン」という取り組みにより内容を充実させる事ができるという「迅速さ」を併せ持っている。
すなわち、閲覧も編集もスピード感を持っているデジタルな「町史」。
 
ここから、「ウィキ町史」という名前が生まれました。
 

ウィキ町史の概念

自分の故郷や、住んでいる「町の歴史」をどのように知り得るか。
こう考えた時、実際にみなさんはどのように「町の歴史」を知りましたか?
口伝、学校の授業、何かの本、いろいろな手段があるかとは思いますが、最も公式な「町の歴史」情報は、自治体が作成している「市町村史」により知ることができます。
しかしながら、この「市町村史」を実際に目にする機会というのは、そうそうあるものでは無いと思います。
事実私も森町の「町史」をしっかりと読んだのは「第1回ウィキペディアタウンもりまち」を開催しようと決めた頃でした。
地域の歴史情報を知る事自体、嫌いではありませんでしたが、特に、歴史に興味が深いわけではありませんでした。
しかし、「地域の歴史情報」を掘り下げていくうちに、どんどんと「地域の歴史情報が秘めている可能性」があるように思えてきました。
 
ウィキペディアタウンという取り組みは、2003年2月に横浜市で開催されたのを皮切りに、二子玉川、京都と続き開催されており、各開催場所により様々な手法で開催されています。
※なお、ウィキペディアタウンについての詳しい情報は私が書くまでもなく、素晴らしい資料がございますので、そちらをご覧いただければと思います。Slidshareへ(別ウィンドウで開きます。)
 
ウィキペディアタウンでは、ウィキペディアへ、その開催地域の歴史的な資産に関する情報を既存ページへの加筆や、なければ新規ページの作成ということを行っていますが、森町で第1回を開催するにあたり、私たちはまず、「森町(北海道)」の歴史、特に「沿革」部分が、ほぼ書かれていない事に着目しました。
 
歴史や沿革部分というのは、単純に言うと「昔話」です。
ですが、近年、その町の「昔話」をする人たちも高齢化が進み、口伝の機会がどんどんと喪失しています。
私は、この「口伝」はとても大切なものだと考えており、「町の歴史」を整理する上で、「口伝」がなければ、その根拠となる資料の収集も難しいものになるであろうと考えられます。
前述のとおり、「市町村史」を目にする機会がほとんどない私たちは、どんどんと地域の歴史への関心が薄れ、さらに、「町の歴史」が整理されなければ、今後、次世代が「市町村史」等をまとめようとした際に、なにも資料(史料)が無いという状況を招きかねません。
 
これにより、ウィキペディア上に、「町の歴史」や「歴史資産」を充実させることで、誰でも簡単に「町の歴史」にアクセスできる、すなわち「デジタル町史」を住民主体で作ることができるのではないかと考えました。
さらに、これらの情報をもっと簡単に見ることができる仕組みが有れば、なお素晴らしいのではないかという考えから「ウィキ町史プロジェクト」はスタートし、現在は「ウィキ町史ビューア」を基軸とし、森町の素晴らしい歴史資産を残していくデジタルアーカイブ的な活動を行っています。
 

ウィキ町史の現状

ウィキ町史は現在、以下のように構成されています。
LODチャレンジに応募した内容から、随時バージョンアップされています。なお、ウィキ町史ビューア上では応募時の内容と随時更新版の両方確認することができます。

アイデア アプリ データ
ウィキ町史 ウィキ町史ビューア ウィキ町史RDF
日本史時代区分

特にデータ部分はハウモリで独自に作成しているもので、独立行政法人 情報処理推進機構(通称IPA)が進める共通語彙基盤を利用しております。

※この共通語彙基盤とは、簡単にいうと言葉の”ぶれ”を無くする為のものです。例えば、”場所”という言葉は、ある人は”所在地”とするかもしれませんし、ある人は”住所”と表現するかもしれません。データを作成する上でこれらに”ぶれ”があるとシステムに組み込みずらくなります。そこで、統一した表現方法をしましょうという取り組みです。

ただし、この共通語彙基盤では、歴史の独特な表現、”幕末”や”縄文時代”といった、ある年代を指しているものの数値化されていない情報を指す言葉がない為、提案的な要素も含めたハウモリ独自の語彙を利用している箇所もあります。

また、ウィキ町史データは実験的な要素を多く含む為、現在はハウモリにて独自作成をしておりますが、汎用的なものについてはLinkDataというデータを作成できる便利なサービスを利用し作成しており、今後の展望として他の町や団体が簡単にウィキ町史ビューアにデータ公開できるよう、ウィキ町史データもLinkDataへ移行する予定としています。

 

ウィキ町史ビューアの利点

ウィキ町史ビューアは、ウィキペディアに掲載されたデータを見やすくしているだけでは無く、他の市町村の沿革等を並行表示できるようになっています。
これは、街と街の繋がりを調べたりする上でとても効果的なものだと考えており、今後データを公開する際に、「繋がり」を考慮したデータが出てくることを期待しています。
なお、ウィキ町史ビューアについての概念や考え方は、ブログ「論より実装」を参照ください。

 

ライセンスについて

ウィキ町史プロジェクトで利用しているデータについてはCCBYにて公開しておりますが、ウィキ町史ビューアについては製作者である(C)山口琢となっております。ご了承ください。

 

興味のある方は

ぜひハウモリへご連絡ください!!
お問い合わせはコンタクトフォームよりおねがいします